実はとは?/ マイワン
[ 923] 実は怪しい「ウェブサイト訪問者数」 | WIRED VISION
[引用サイト] http://wiredvision.jp/archives/200410/2004100805.html
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私に手を貸してほしい。先月『ワイアード・ニュース』サイトへの訪問者が何人いたかを調べたいのだ。訪問したという人は、ネット上で何が注目されているのかを調べている2つの調査会社に電話してもらえるとありがたい。相手に、私から言われたのだと告げてもらえればいい。 あなたは、「どうして? そんなことをしなくても、サイトのトラフィックを測定する方法があるじゃないか」と言うだろう。確かにその通り。だがその数字の正確さは、2つの調査会社が毎月把握している数字と同じ程度かもしれない。 調査会社の米ニールセン・ネットレイティングス社と米コムスコア・ネットワークス社のコムスコア・メディアメトリクス部門は、どちらもモニター――ニールセン社は約3万7000人、コムスコア社は約150万人――と契約し、各モニターのコンピューターに専用のモニタリング・ソフトウェアをインストールしてもらい、彼らが訪れたサイトを追跡している。各種のインセンティブも用意されている。ニールセン社は、家庭のユーザーに対しては年間50ドル(職場での調査に同意する場合は100ドル)を支払う。一方のコムスコア社は、ウイルス対策やダイヤルアップ接続を高速化するインターネット・アクセラレーターを無料で提供したり、宝くじをプレゼントしたりしている。 たとえば、ワイアード・ニュースを例にとってみよう。今年6月に、ニールセン社は、187万人がワイアードのサイトを訪れたと報告している。一方でコムスコア社による数字は、そのおよそ半分の109万6000人だった。 一方、ワイアード・ニュースの独自の推計では、ニールセン社の結果を少し上回る数字となった。ワイアード・ニュースは、一部に、内部ログとワイアードの技術スタッフが考え出した素晴らしいアルゴリズムを組み合わせ、数字をはじき出した。 5月の訪問者数が急増したのはなぜか? その理由は、ソフトウェアを提供するCNET社の人気サイト『ダウンロード・コム』を、ニールセン社が間違ってニュースサイトに分類してしまったせいだった。ニールセン社のマイケル・サクソン副社長(メディア製品担当)は、CNET社がニールセン社に連絡することなく、URLの構成を変更したためにこういう事態になったと説明している。 対するコムスコア社も、曖昧な数字を報告している。コムスコア社は2003年2月、同社が採用する測定方法にいくつかの欠陥があったことを明らかにし、2002年の最終四半期の数字を訂正した。大きな間違いは、職場におけるウェブの閲覧――いわばネットのゴールデンタイムだ――の推計にあった。調査会社はどこも、ウェブ利用の調査をソフトウェアに頼っているが、企業は、従業員がそうしたソフトウェアをインストールすることにいい顔はしない。そこでコムスコア社は、訪問者を算定する公式をいじくり回し、この過小評価分を考慮するようにしたが、その結果出された推計値が、場合によっては、実際よりも25%以上も高い数字になっていたのだ。 コンピューターは、冷静で、堅固で、合理的な機械なのだから、トラフィックくらい簡単に把握できるはずだと思うだろうが、現実はそうはいかない。 サイト運営者にとって、そのサイトを何人が訪れたのかを正確に知ることは、不可能ではないにせよ、実際はかなり難しい。ウェブサーバーが追跡するのはIPアドレスであって、人間ではない。たとえば、もし私が職場と自宅に1台ずつパソコンを持っていて、それぞれからワイアード・ニュースを読めば、ワイアードのサーバーは、2回訪問があったと数える――そしてその2回の訪問が同じ人間によるものだということはわからない。反対に、図書館や大学のコンピューター室、あるいはインターネット・カフェにある1台のパソコンを使って1ヵ月に100人がワイアード・ニュースのサイトにアクセスしていても、サーバーは1つのIPアドレスしかカウントしない。 サイト訪問者数を調べる方法は他にもいくつかあるが、どれも欠点がある。コンピューター・ユーザーの中には、少なくとも週に1度はクッキーを削除するという人が多い。登録を求めてくるサイトに関しては、ニュースを読むのに個人データの登録を要求するようなサイトは利用しないと断言するユーザーもいる。 その結果、サイト運営者は、その月が終わってみても、何人がサイトを訪問したのかわからないままだ。また、ライバルたちの実績はどうなのかという点は、もっと重要だ。互いに同じ広告料収入(日本語版記事)をめぐって争っているわけだから。営業担当者は、なんとかこじつけて数字の変化を説明しなければならない――トラフィックが跳ね上がれば、「もちろん、記事が素晴らしかったから」と言うだろうし、急落すれば、「ニールセンめ、またヘマをやったな」という具合だ。 ニールセン社は、お粗末な調査データしか出せないことを、誰のせいにするのだろうか? 驚いたことに、自分たちのビジネスを支えている企業のせいだというのだ。「顧客がより正確なデータにお金を払ってくれるというのなら、調査会社のほうは、それを提供する」と、ニールセン社のサクソン副社長は言う。「どの分野でもこれは事実だ。調査の質は、結局のところ、ビジネスのために市場が何を要求するかによって決まる」 私が思うに、サイト運営者やオンライン広告主、広告企業は、ニールセン社やコムスコア社と決別すべきだ。2社のうちどちらか一方、あるいは両社ともが、トラフィックを正確に測定するための一貫した方法を編み出すまで、彼らと取引することを拒否すべきだ。 |
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